「素質」や「センス」というのは言い訳に使われるだけか、それとも実在する?筋肉博士が科学に解説

「素質」「センス」というのは

言い訳に使われるだけか、それとも実在する? 筋肉博士が科学に解説!

 

 みなさんこんちは!筋肉博士です!今回はですね、よく耳にするあれです。「あいつはセンスあるからいいよな」「俺には素質がない」「あいつはもともと素質があった」など。正直、私はこの言葉が好きではありませんでした。言い換えれば、素質がなかったら強くなれないのか。なら、いくら頑張っても素質やセンスがある人には勝てないのか。読者さもの中にも私と同じ思いの人がいると思います。

そこで!今回本当に、素質やセンスというものが存在するのかを解説していきたいと思います!

 

 

1.素質やセンスと言われるものの本当の正体は遺伝子

 センスや素質というものは実在します。これは事実です。どういうものかというと遺伝子の話になってきます。遺伝子というのは人間の体には欠かせないものとなっておりまして、25000種類もの遺伝子(DNA)が存在します。この99.9%はみんな同じものなのですが、0.1%だけみんな違う遺伝子を持っております。この遺伝子の違いで、目の色や、肌の色、筋力の強さ、これらのことが変わっていきます。

遺伝子というものはタンパク質を作り、そのタンパク質が大きな働きをします。ここが重要になっていきます。

 

 

 

2.持久力に優れた遺伝子、筋力に優れた遺伝子

<持久力に優れた遺伝子>

ACEという血管を調節するタンパク質があります。これを作る遺伝子でI型とD型と2種類の遺伝子があります。この中でも、D型の遺伝子を多く持ている人は心臓が大きかったり、乳酸の除去能力が優れています。結論を言うと、心臓が大きくて、乳酸が除去されやすいというのは、長距離ランナーの方々にとって、ものすごく有利な話になっていきます。

 

<筋力に優れた遺伝子>

 また筋力にもACTN3というタンパク質が大きく関わり、これは大きな力を発揮するのに重要なたんぱく質です。この遺伝子を形成するのがRR型遺伝子になります。この遺伝子が多いと、ACTN3は多く生成され、より大きな力を発揮できます。

 

 

3.まとめ

 以上のことから、D型の遺伝子やRR型の遺伝子が多いと、持久力や筋力的なことが有利になるとわかりました。これが、センスや素質の正体です。この遺伝子の割合のことをセンスや素質と定義できなくはないでしょう。

しかし、確かに活躍する選手で、D型の遺伝子を多く持つ長距離選手は多くいます。また、RR型を持つ有名なアスリートも多いいのは確かです。実際に研究結果もあります。その裏腹に、このような遺伝子が少なくても実際に同じくらい、それ以上に活躍する選手もたくさんいることも事実なのです。